今の米朝関係と戦前の日米関係の相似性(1)

今の北朝鮮アメリカの関係は、戦前の1940-1年頃の日本とアメリカの関係と相似性がある、と見ることもできるのではないか、と思われます。
すなわち、戦前アメリカは日本に対し全面禁油措置を取ったのですが、アメリカが北朝鮮に対して取っている経済制裁はそれと似た性格のものとなっている、という見方ができる、ということです。
さらに、今年2月に行われた米朝会談が決裂したことは、ひょっとすると戦前の日本に対する「ハルノート」に相当するものなのではないか、とも見られるのです。もちろん戦前の日米関係と今の米朝関係はそれを取り巻く世界環境が異なるため、一概に比較することはできないのは確かですが、両国間での緊張関係という面では似た状況がある、との見方はあながち荒唐無稽と片づけることはできないのではないか、と考えられます。
アメリカにとって一番大事なのは、北朝鮮〈非核化〉が目に見える形で実現されることなわけですが、戦前のアメリカ側からハルノートという形で日本に出されたのは中国大陸からの日本軍の即時撤退でした。この場合、北朝鮮にとって核兵器金王朝を維持・存続するためには不可欠なものであることと同じように、戦前の日本にとっての中国は満州国という傀儡国に多くの日本人が移住していたことで、そこからの撤退はあり得ないことだったのです。
このようにアメリカが今の北朝鮮に突き付けていることは、その性質からして戦前の日本に要求していたこととほぼ似たようなものである、と言うことができます。そして、その結果は戦前の場合日本による真珠湾攻撃となった、ということです。